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洋服もかわいいしお洒落だけど、日本の気候風土の中で生まれた”和服”は、日本人の魅力を引き立ててくれます。
せっかく着るなら素敵に着てくださいね(^ ^)
はじめに
和装を難しいと思っている人はとても多いようですが、着物は昔の日本人が着ていた日常の服装であり、考え方は洋服と同じなんです。
例えば洋服の場合、パーティーはドレス、仕事はスーツ、近所はジーパンって使い分けて着ていると思います。
和服も同じように、シーンによって変えているだけで、使い分ける程種類を知らないだけなんです。
ただし着物の場合、基本の形(造り)が一つしかないので、素材・柄・帯によって季節や格を変えます。
(振袖など特別な着物は少し形が違いますが)
ほら、なんだか簡単でしょ?(^ ^)
浴衣を着ていく時間と場所
①浴衣を着る時間
浴衣は夕方から着るのが正しいとされています。早くても15時、16時で、ランチはあり得ません。
本来は湯上りに自宅やその周辺で着るもので、現代で言うなら『ルームウェア・パジャマ』ぐらいの感じです。
夜に部屋着でコンビニに行く若い人を見ますが、昼間は流石に恥ずかしくて行かないですよね?
浴衣も同じです。
夕方にパジャマはおかしい??
いえいえ、昔は夕方は一日の終わりでしたから、いいんです。和服は昔の時間で捉えましょう。旅館に行った時とかね。
そういや以前、お年を召したの女性が「浴衣で銀座を昼間っから歩いている人がいた」と言って驚いていました(^_^;)
浴衣がちょっと艶っぽい感じがするのは、外では見せない姿だからかもしれないですね。
すっぴん部屋着の女性にグッとくる、みたいな感じに近いでしょうか(^ ^)
そういう意識を持って着ると、貴方の立ち居振る舞いや雰囲気もまた違ってくるかもしれません。
②浴衣を着て入ってもおかしくない店
大衆的な居酒屋や、飲食店、カジュアルな店なら問題ありません。
昔は近所の河川敷で花火をさっと見るような感じでしたが、今は夜でも遠くへ出掛けることが当たり前の時代になりました。
花火の場合、時間的にも店で食事をする人は多いと思います。
となると、パジャマでは困ってしまいますよね…。
ですから、ジーパン・パーカーのような「カジュカルな私服」ぐらいに捉えれば大丈夫です。
昔の浴衣と違って、寝巻きには勿体無いくらい良い生地に良い柄の浴衣も多いですからね。
ジーパンだからって昼間に着て良いってことではありませんよ!
浴衣は浴衣です。長襦袢も着ないで半巾帯、裸足に下駄、カジュアルな格好に違いはないのですから。
浴衣の季節
浴衣の季節は盛夏(7月初〜8月末)です。
せっかく買ったから、別の季節も…などと「もったいない精神」を出して、恥ずかしいことにならないように気をつけましょう。
「もったいない」は素晴らしい日本の文化かもしれませんが、和装は着られる期間が限られる、そこが儚くて粋なのです。
“桜は散るから美しい”の精神でお願いします。
メイン記事はここまでです。
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どうしても昼から着たい場合
浴衣としてではなく、夏の着物として着る方法があります。
つまり、浴衣の下に夏用の長襦袢を着て、足袋を履くことで昼に着るスタイルに変えてしまうのです。
そのまま夜の花火大会まで着ていても問題ありません。むしろ、お洒落です。
ただし、帯も着物も、カジュアルすぎる柄や素材の場合は厳しいので、きちんと理解のある人 に相談しましょう。
浴衣屋の店員さんは、正しい知識がなかったり、嘘をつく人が多いので「これなら昼から着ても大丈夫ですよ〜、最近はきてる人多いので〜」とか言われても騙されないようにして下さいね。
どうしても盛夏以外に着たい場合
6月の後半なら許される場合があります。単衣仕立ての着物として着るのです。
ただし、着ても大丈夫な生地や柄は限られますので詳しい人に相談して下さい。長襦袢と足袋は必要です。
単衣の季節は6月・9月ですが6月後半だけにして下さい。
季節の先取りは美しいくお洒落とされますが、早過ぎたり、いつまでも着ていたりするのはNGです。ご注意下さい。
これを読んだ皆さまが、素敵にお召しになれることを願っています。