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[2]武井壮に生きかたを教えた本「ソクラテスの弁明・クリトーン」プラトン【林修・世界の名著】

 2015/12/04  

林修・世界の名著、武井壮さんの放送の続きです。

takei2(出典:thisisenglish.jp)

武井さんのベラ喋りがヒートアップしていきます。

(↑ソクラテス)

Plato(↑プラトン:blog.onekoreanews.net)

林先生が半分呆れ顔で熱弁を聞いていたのが印象的でした。

とにかく話す分量が多く、武井さんの言葉をダーっと打ち込んだので、まとめたり要約する作業がほとんどできていません。(いつもできているかはさて置き・・。)時間がある時にやりますので、悪しからず。読んだことないと武井さんの言ってることよくわかんないかもしれませんが、噛み砕いて読めば何とかわかる・・・かな?

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ソクラテスに共感できないところは?

林修:『私は神につかわされたと言い切る』・・・本当に言いたいことだと思っていない限りは言わないほうがよい言葉。これを言ったら味方だった人まで敵になる。もっと言えば、裁判という自分の進退を決める場所で、皆の冷静さを失う言葉を自ら言っている。逆説的に考えて、これを言いたいから裁判ていう舞台を用意したというならば、わかります。

さて、アテーナイ人諸君、わたしを諸君が有罪と票決した、この結果に対して憤慨しないというのは、これには他にもいろいろ、わたしなりの理由はあるが、(中略)

それよりはむしろ、双方の投票の結果出てきた数に、大いに驚いているのだ。というのは、わたしはそれが、こんなわずかな差ではなくて、もっと大きな差になると思っていたからだ。

武井:『生への執着心が強い』・・・自分が無罪になって生きながらえることは、みんなにとってプラスにならないと思っているんですよ。ソクラテスが言ったことによって、本当に正しいことに皆が気がついてくれれば・・・。

林修:でもひとつのストーリーとして見てみると、自分はそこで犠牲になる。しかし、絶対的正義は自分であり、何なら私は神につかわされた唯一のものであって、私に死の票を入れたものは今後災いを・・・という皆に徹底的に見せつけるような一つのセレモニーのようになっていることは否定出来ないのでは?

武井:僕はそこを逆に捉えているんですよ。

わたしに有罪の投票をした諸君よ、
(中略)
諸君はわたしの死を決定したが、そのわたしの死後、間もなく諸君に懲罰が下されるだろう。
(中略)
なぜなら、いま諸君がこういうことをしたのは、生活の吟味を受けることから、解放されたいと思ったからだろう。
(中略)

もし諸君が、人を殺すことによって、諸君の生き方の正しくないことを、人が非難するのを止めさせようと思っているなら、それはいい考えではない。
(中略)
他人を押さえつけるよりも、自分自身を、できるだけ善い人になるようにするほうが、はるかに立派で、ずっと容易なやり方なのだ。

武井:これがきっかけになって、自分が死ぬことによって、良心の呵責(かしゃく)が芽生えるのではないかという期待じゃないかと思った時期もあります。自分が死ぬことによって後を受け継ぐ人がいるかもしれないし、(ソクラテスの教えに対して)「本当なのかよ?ソクラテスさん」て思っている教え子たちもいるかもしれない。そこで「本当なのだよ諸君」「これが正しいのだよ」ということを、自分が100%嘘をつかないことによって、彼らの中にある「正しい気持ち」をより芽生えさせようとした。「あの人は正しいことを教えてくれた」と。

弟子たちはみんな悩んでいたんですよ、不正をしてまでソクラテスを逃がそうとしたんだから。ソクラテスは弟子の気持ちの中にある、そういった不正をしてしまう部分を認めつつ、また自分の心の中にもそういったことを認めつつ、それでも最も正しいものはこれだっていう置き土産を残して、みんなの心に植え付ける。それは彼ら(弟子)が「不正は正しいことに使えば不正じゃない」と思ってしまうことすらも押しのけて、不正をする時は常に「正しくないんじゃないか?」という気持ちを持たせてあげることが、自分ができる最大の善行と思っていたんじゃないか、それはすなわち死刑判決を受け入れるということになったんじゃないかな?・・・・・

・・・

武井:(スタジオをキョロキョロ見渡し我に返る・・)

武井壮、熱弁しすぎて『読んで欲しい!!』

『ごめんなさいね!(熱く喋りすぎて)そういう番組じゃない!?』

武井『本当、これ読んで欲しい!みんなに感想聞きたいし!林先生と意見違うけど、言っていることはわかるし、でも(俺は)こうなんだよ!みたいに(議論に)終わりがないんですよ!!わかるかね諸君!!人生は楽しいのだよ!今日は終われないね!!』

武井壮が考える「善と悪」とは?

武井:彼(プラトン)は神をすごく崇拝しているように見えて、本当は信じていないと僕は思っているんですよ。だからこそ『正しいこと・善きこと』を理解できている。あななたちに起こる災いというのは、(自分の心の中にある)本当に正しいことを自分たちの名誉のために無かったことにしてしまって、嘘をついて、誤魔化してしまう。それが本当は災いを引き起こすのだよ、と(プラトンは)言っている。

武井:現代だってそう。自分たちの正義のために人を殺したりするじゃないですか。俺はすげー間違った邪(よこしま)なものだと思うんですよ、どんな正義があったとしても。それをやり始めたら止まらない、不正を不正で返してしまったら。絶対にダメ。

武井:僕は大人になって色んな事がわかればわかるほど、これ(本書)に集約されているんじゃないかと思うんですよ。絶対的な『善い生き方』の提示はしておきたいんです。本当に正しいことはこれだって言うのを示しておかなければ、それが分からないまま裁判で覆して、国の法を覆して、それを悪しきものとして裁判を起こすに至ってしまったもの、悪を産んでしまったものにまで対して、それも全部ザラっと『これが正しい』『善』としてしまったら、そこには『善』も『悪』も存在し得ないじゃないですか。悪がなければ善もないんだから。だから絶対的な”善い生きかた”を提示しておきたいんですよ。

プラトンの最後の言葉

もう行かなければならない。
わたしはこれから死ぬために。
諸君はこれから生きるために。
しかしわれわれの行く手に待っているものは、どちらがよいのか、誰にもはっきり分からないのだ、神でなければ。

武井壮「プラトンは騙しの嘘をつかないのがすごい!」

林:通常であればこういうことを言わないであろうということを敢えて言って、それを自分の善く生きる姿として法定で示して、そして好んで死刑判決が出るような状況を敢えて作った。さらにはクリトンの方では弟子たちが救済に来てくれたのに、不正な方法で、そこまでして生き長らえる気持ちもないということを、死という方法でしめした。そこに武井さんは感銘を受けたんですね。

武井:そう、そこが(弟子が助けに来ても死刑になるように仕向けたことが)嫌なやつを演じている、唯一の嘘なんじゃないかと思うんです。だけども自分は死を選んですら、その正しさを伝えたいというところに嘘をつかないところが僕はすごいと思うんです。民衆に嘘をついてもいいけれど、自分が伝えたいことに対しては嘘をつかない、騙しの嘘をつかない。これが凄い。

武井:僕は嘘をついちゃうんで・・。ついちゃうんだよ!そこに苦しんでいるのだよ!生への執着もあるし、楽しいのだよ!!わかるかね、アテナイの諸君!!でも一つの世界でものごとを成し遂げたと思っていたら、他の全てのことは学べないのだよ!!

・・・

武井:この放送とは別の会を設けて、もっと議論しましょうか(笑)

林:ふなっしーも読んで、同期三人で(笑)

funasshi(出典:kanasoku.info)

それも聞きたいなぁ。ふなっしーも、実は頭よさ気ですよね。

武井壮のひと言

武井さんにとって「プラトンの弁明」「クリトーン」を表すひと言とは?

感謝

林修『中学校の恩師が教えてくださったという本。悩んでいた彼にこういう生き方が正しいんだということを教えてくれ、そして自信を与えてくれた本としてこういう言葉になったのでしょうね。一方ぼくは自分がいかに恵まれていて、ものを考えていないかということを感じた回でした。僕がひと言で表すなら”反省”としたかもしれません。武井壮さんにいろいろ教えてもらいました。』

↓番組で使用されたのは新潮文庫でした。

[楽天]ソークラテースの弁明 新潮文庫

私も高校時代、ソクラテスの喋りのかっこよさに感銘を受けた好きな本、再放送に感謝です。

本書を読んだことある人も多いと思いますが、まだの人はぜひ。ソクラテス…こんなおっさんいたら、かっこよすぎる。

[1]武井壮に生きかたを教えた本「ソクラテスの弁明・クリトーン」プラトン

「林修・世界の名著」【全放送まとめ】