風流で深い旨味が魅力の昆布。肉のオラオラ的な強烈な味とは一味違いますよね。
そんな昆布の栄養と健康効果についてです。
ラッコの話は最後にちょこっと。
昆布は「海の野菜」現代人に不足しがちな栄養たっぷり
昆布は”海の野菜”と呼ばれるほど栄養豊富。
ダシもとれて栄養も取れて、言うことなしな食材なのです。
含有量の多い主要な栄養素は、ミネラルとビタミンです。
旨味成分のグルタミン酸は、タンパク質です。
ミネラル3つ
カリウム…筋肉でエネルギーを作るときに働き、不足すると力が出なくなります。夏は汗と一緒に排出されてしまうことが、夏バテの原因とも言われます。
様々な食材に入っていますが、調理の過程で失われるため不足しやすくなります(透析を受けているひとは摂取制限のためわざと茹でこぼすぐらいなので、相当流れます)。ビタミンCと違って熱で壊れません。
カルシウム…言わずと知れた骨に大切な栄養。実は体内の1%が血液や脳、神経、ホルモンに作用し、それらの器官がスムーズに働くための重要な役割を担っています。不足するとストックしている骨から血液に放出され、それが続くと骨粗しょう症になります。また、同じく骨を形成するマグネシウムと深い相関関係を持っています。
マグネシウム…カルシウムと一緒に「ブラザーイオン」と呼ばれるほど重要。不足すると骨から血液に放出され、カルシウムを一緒に連れて行ってしまいます。
エネルギー代謝,筋肉の収縮,血圧調整,体温調整,血糖値の調整などに働いています。
その他、昆布に微量含まれるミネラルはリン・鉄・亜鉛・銅・マンガン等、重要なものばかりです。
ビタミン郡
ビタミンB1…糖質の分解を助け、神経や精神を安定させます。不足すると糖質の分解ができず、乳酸など疲労物質が溜まって疲れがとれなくなり、むくみやすくなったり、気分が不安定になったり、食欲不振・便秘などの胃腸障害も起きます。
ビタミンB2…細胞の再生やエネルギーの代謝を促します。健康な皮膚や髪・爪をつくり、成長を促進。脂質や糖質の代謝に作用し、成人病・肥満予防にもなります。不足すると口内炎や口角炎など目や口の粘膜症状、肌荒れ、髪のトラブル、発育が止まる、動脈硬化になりやすいです。
ナイアシン…かつてビタミンB3と呼ばれた、ビタミン群の中で3番目に発見された栄養素。糖質や脂質といった栄養素を、生体活動を行なうためのエネルギーへと変換する、補酵素(酵素の役割を助ける)の働きを担っています。よって皮膚や粘膜の健康維持を助けるほか、血行促進、二日酔いに効果を発揮します。
まとめ
摂取すると良いことがあるよ!と言うより、摂取しないと将来ヤバイよ!という栄養ばかりです。
昆布、食べましょう。なに、水に浸しといて味噌汁作れば良いだけですから。小さく切って口に放り込んでおくだけでもいいですよ。酵素や血行促進は美容にも良いですから。
日高昆布は煮ても、出汁をとっても美味しい、家庭向きです。
はみ出し昆布情報
ラッコってカワウソの仲間だけど、ほぼ陸に上がらずに生きていて、昆布のおかげで海で暮らせるように進化したんですって。昆布があるから流されずに生きていけるんですって。へー。
流されないように昆布にくるまるラッコ。
(出典:blog.sizen-kankyo.com/)
昆布のおすすめ書籍『昆布と日本人』
とても読みやすい、昆布について丁寧に書かれた本。
歴史・栄養・効果・種類・食べ方まで、昆布について知りたい人におすすめします。
レビューの高さも納得の1冊です。