レモンのような優しい香りのするレモンバーム(メリッサ)。
旺盛な成長力でグングン育ち、ハーブティーや生ハーブ風呂など、1株だけでも長期間楽しむことができます。
- とにかく簡単!
- シソ科の多年草
- 耐寒性に優れており、冬越しできる
- 採油率が悪く精油は高価な代物
- 香りが爽やかで癒される
庭植えにすると他の植物を飲み込んでしまうほど成長力が旺盛で、とっても元気です(庭植えは激しすぎるのでやめといた方が良い)。
高価なのは少し以外ですが、それならばワサワサと茂らせてフレッシュな香りを楽しもうじゃないですか!
ということで、今回はお洒落っぽく「空き缶」を使って種から栽培してみました。
種まきから発芽、初期成長まで
レモンバームは発芽に時間がかかります
レモンバームは発芽に時間がかかり、初期成長もゆっくりで時間がかかります。そのため、温かい季節なら苗を買ってきた方が早いです。今回は春になる前だったので、種から育てました。秋に植えても大丈夫です。
種まきの方法
種子は非常に小さく、好光性です。土の浅いところ(5~10mmくらい)にサラッと多めに撒き、明るい場所で発芽まで水やりを続けます。旺盛な分しっかり根を張るので、発芽後に間引きします。
成長期は半日陰&水やりで育成
レモンバームは乾燥に弱いので、水不足になると葉の外側から茶色く変色していきます。成長が旺盛で水をかなり吸収するので、土が乾きやすい季節はたっぷり水を与えましょう。
日当たりが良いとグングン成長しますが、葉が硬く苦味が強くなります。明るい日陰などに移してもしっかり成長を続けるので、ある程度大きくなったら移してあげます。
レモンバームの成長記録
▼2/23。他の植物と同時期に種を植えました。
まだ寒く発芽に時間がかかりそうだったので、「ビニールハウスもどき」で発芽を促進します。
▼ビニール袋に切り込みを入れて、明るい室内に放置。水やりがほとんどいらない。
暖かい季節なら10~14日ほどで発芽しますが、今の季節はどうでしょうか。
ベビーリーフやラディッシュは1週間足らずで発芽しました。
種を植えてから待つこと2週間・・・
▼3/7の様子。ポコポコと芽が出ました
パセリより早かったです。耐寒性があるからか、それともビニールハウス(もどき)効果か・・。ちょっと多すぎるので成長が早いものを除いて間引きます。
▼4/3の様子。発芽から1ヶ月でこれだけ・・・。
4月に入り気温が上がり始めました。風通しを良くするため、外の日当たりが良いベランダに移動して成長を促進します。
▼5/5の様子。発芽から2ヶ月・・。
1ヶ月でこれだけですが、確実に成長しています。
奥と右のレモンバームの葉が枯れていますが、水不足で茶色くしてしまいました。しっかり水を与えれば、この後も成長していきます。若い植物は特にそうですが、葉より根が大事です。
1缶に3本は多すぎるので1本だけを残すことにしました。
◆抜いた苗の植え替え方法◆
2本は掘り起こして別の容器に植え替えます。
掘ると根がブチブチ切れるので若い芽の植え替えは難しいのですが、根を2~3日コップなどで水に浸けてしっかり吸水させてから土に植え、しばらく日陰に放置。根が張ってくれば成長を始めます。
根がはる前に日光に当ててしまうと、葉が光合成して成長するスピードに吸水が追いつかないので、枯れてしまいます。少なくとも2週間は日陰で休ませましょう。
レモンバームの挿し木なども同様で、水につけて根を生やしてから土に植え、最初は日陰で育てます。
レモンバームの成長と植え替え
▼6/1の様子。発芽から3ヶ月弱。
ワサワサと茂り、脇芽がたくさん出ています。
成長は続けていますが、どう考えても根が窮屈。成長が止まるのも時間の問題だと思われるので、この辺で植え替えをします。
缶の植え替えは面倒
缶からの植替えはちょっと面倒。底を缶切りで切り取り、上から下へギュッギュッと土を押して取り出します。缶の上部は内側に少し飛び出ているので、下から上に押しても引っかかって抜けません・・・。
葉がこれだけ茂っていても、スルっと缶の間を通って出てくれます。1枚も葉が破れることなく取り出すことができました。
缶栽培はお洒落っぽいですが、後が面倒なのであまりおすすめしません(汚れるしサビるし!)。
▼植え替えた直後の様子。空きプランターがなかったので、しばらくはコレで。
根が切れているわけではないので日光に当てても大丈夫ですが、葉が硬くならないように半日陰で育てます。ここで1度、土の上にの根から遠い場所に化成肥料を追肥しました。後はひたすら成長していくのみです。
レモンバームをたくさん収穫!長期栽培&育成方法
今後は中央の茎が薹(とう)立ちして花を咲かせる前に、摘芯(上の部分を切る)して、脇芽の成長を促進します。そうすることで横にたくさ伸び、たくさんの葉を収穫できるようになります。
挿し木・植え替えで香り長持ち
レモンバームは多年草なので長期間楽しむことができますが、だんだん香りが薄くなってきます。
そうなったら新しい土に植え替えたり、挿し木をしてリフレッシュさせて香りを復活させましょう。
レモンバーム、謎の効能
最初に少し書きましたが、レモンバームはわさわさ・もりもりと茂るため植物自体の価格は安いのですが、オイルが採取しにくいため100%精油(アロマオイル)は高価なんだとか。
市販されているオイルはレモン系の精油(レモングラス・レモンなど)がブレンドされていることがほとんどで、100%と名乗る偽物も多いそう。そのためレモンバーム単体のはっきりした効能は分かっていないらしいです。
分かっている高価・効能
気分・記憶力を良くすることは分かっており、また入浴剤としては肌を滑らかにする効能があります。クナイプ(バスソルト)のレモングラス&レモンバームとか、元気になる香りがしますもんね。疲れてるけど頑張らなきゃいけない時とか、効果抜群です。
栄養としてはビタミンCとポリフェノールが多いそうです。シソ科ということで、何となくのイメージだけでも健康的な感じはしますよね。
レモンバームの調理
レモンバームは使い慣れないとハーブティーとアロマバスぐらししか思いつきませんが、シソ科なので香草として結構いろいろな料理にも使えます。バジルだってシソ科ですもんね。
- 肉や魚の香りづけ
- サラダ(やわらかい若葉なら)
- スープの香りづけ
- パスタ
- ゼリーや焼き菓子
など、刻んで「ハーブソルト」のイメージで調理に使ったり、フレッシュな香りを楽しめる生食もOK(生食は好き嫌いが別れる)。レモンバームは香りと味のイメージが違うという人も多いので、カジって確認してから利用して下さい。
エグい葉っぱに注意
日光に当たり過ぎた葉はエグみが強い(シソどころじゃない!)ので、サラダやゼリー、添え物などの生食には不向きです。これもカジって要確認。
またレモングラスの代用としてベトナム料理(トムヤム的な)に使えなくもないですが、レモングラスの芳香とは違うので少し物足りなく感じるかもしれません。
やっぱりハーブ風呂が最高!
生葉を軽く洗って水切りネットやガーゼで包み、湯船で少し揉むと爽やかな香りになります。岩塩とか一緒に投入しても発汗作用があって良いですね。
乾燥したものでも入浴には使えますが、レモンバームは生と乾燥でかなり香りが違います。お風呂で利用するなら、生葉かエッセンシャルオイルがおすすめです。
ちょっとした栽培におすすめの肥料&土
近くにホームセンターがない場合はネットショップが便利です。
水でふくらむ野菜の土
とてもコンパクトで、保管に便利な「水でふくらむ土」。4ブロックにわかれているので、使いたい分だけ使用することができます。(3.7リットル×4個)
ココヤシの繊維を原料に使っているので、とても軽くて土が混ぜやすく清潔。初心者や小さな栽培をする人に向いています。吸水・排水に優れており、水やりの加減がとっても楽な扱いやすい土です。使用後は燃えるゴミに出しても、新しい土などとブレンドして再利用してもOK。
プランターで少しずつ栽培したい人におすすめです。
▼AMAZONです
化成肥料「マイガーデン ベジフル」
プランター菜園なら、有機肥料よりも虫の集まりにくい化成肥料をおすすめします。固形肥料なら3週間~1ヶ月に1度、パラっと蒔くだけで良いのでとっても楽。葉をキレイな色に保ってくれます。
▲元肥にも追肥にも使えて、肥料焼けを起こしにくい固形肥料です。私はこれを使って、ラディッシュやカブなどの根菜も美味しくキレイにできました。
▼家で育てた子カブ
プランターならほんの少ししか使わないので、これ一つあればかなり長持ちします。一つ持っておくならおすすめです。
液体肥料「ハイポネックス」
水耕栽培などをする予定がある人の場合、一つもっておくなら液体肥料の方が良いと思います。2週に1度くらい、ボトルの表示通りかそれ以上に薄めて与えるだけです(葉につかないように)。
かなり薄めて使うので、1本あれば相当長持ちします。
▼私はラディッシュのパーライト栽培で使用しました。
根菜、葉菜、ハーブ、花など色々と使えて便利です。
AMAZONは大容量だとお得。