小学生のとき、
口を開けたままの ”梅のど飴” を置いていた。
居間の窓際に。
その窓は床まで届く大きさで、
”庭と接続する縁側” のような感じだった。
窓際に座って庭を眺めたり、
家に出入りしたり、遊んだりできる、
お気に入りの場所だった。
私は梅のど飴が好きだった。
おいしくて喉にいい飴がある、
そのことが純粋に嬉しかったし、
飴がゴロゴロ入ってるのが好きだった。
飴を食べようと庭から戻ると、
袋の中が蟻だらけになっていた。
じーっと観察すると、
窓際から庭のほうへは大行列ができていた。
私はなぜか嬉しかった。
自分ではもう食べられないから、
庭に飴の袋を置いておいた。
それから飴の袋をどうしたのかは覚えていない。
きっと家族が処分したんだろうけど、
それは知らなくていいかなと思う。