ピソっと情報局。

料理と本と健康と美容と着物と仕事と、ときどき昼寝。

日本人は「気持ち論」が大好き。「議論」は嫌い。本当にそれでいいんですか?

 2015/09/27  

ocean1(photo by djandyw.com)

「言いたいこたぁ分かるけど、納得するわけにいかねぇなぁ」と言うおじさん。
「意味分かんない!そういうことじゃない!」と怒る女性。
「よく分かんねぇけど、大事なのはハートっしょ」という兄ちゃん。


え?ドラマですか?みたいな言葉の数々・・・。
リアル現実世界でこういうセリフを聞くと残念な気持ちになるんですが、日本人は本当に「気持ち論」が好きな人が多い。
気持ちが大切、そんなことは分かっていますが、そこに問題はないのだろうか。


気持ちを全面に押し出す発言は、相手の言葉を押さえつける効果を持っています。
自分の考えに限界がきた時、それ以上議論しなくて済んでしまうんですから、それはとても便利でしょう。

でも、議論をやめるのは考えるのをやめてしまうことで、しかも気持ちという正義を盾に正当化するのですから、非常に厄介な問題です。

スポンサーリンク

名作漫画による風刺

かつてギャグ漫画界で一世を風靡した「行け!稲中卓球部」をご存知でしょうか。その中にこんなシーンがあります。(第4巻)

inchuu
川に溺れて息が止まった超臭い男・田辺くんに人工呼吸をしなきゃいけない。
友人3人の中で一体誰がやるの?一番近いお前がやれ!
「でっきーん!!」というシーンです。
inchuu2

これは日本の一般庶民階級における「気持ち論者・絶対優位」のよくあるシーンを、ギャグ漫画で風刺したものだと私は思っています。

絶対優位とは言っても、日本のトップクラスにいる人達は気持ち論者とは反対の人たちも多く、むしろ庶民が気持ち論が大好きだということを上手に利用しているように見受けられるので、敢えて”一般庶民階級における”という言葉を使わせて頂きました。

ちなみにこの漫画はよく読むと、このような風刺シーンが山のように描かれています。私は面白すぎて全巻通して10回以上読みました。

会社やバイト先で周囲の人を見てください。
自分の手抜きで失敗して、怒っている人いませんか?

「気持ち論者」の攻撃性

「気持ち論」が厄介なのは、まるでその人が気持ちを大事にする善人で、相手が気持ちを考えない悪者であるかのような印象を与えてしまうことです。

その説得力は恐ろしいものがあって、まるで理論的な話ができているような錯覚を起こします。

hanasu

気持ち論者の得意な言葉「納得」「意味」、これらは学びの場でも多様されるため、何だかとっても頭の良いような印象をあたえます。

でもよく考えて下さい。どちらも気持ちに左右される曖昧な名詞で、論理性がある言葉ではありません。
「納得=内容を理解し承認すること」、
「意味=言葉の表す内容、価値」と辞書にも書いてあります。

こういった曖昧な言葉は二面性を持っていて、良い使い方をすれば”より深い理解”を示していることになりますが、悪い使い方をすると”相手を理解しようとせず、攻撃するだけの言葉”に成り下がってしまうこともある、ということです。

「気持ち論」と日本の未来

気持ちを大切にすることが悪いことだと言いません。むしろ良い面はたくさんあって、だからこそ日本人は大切にしてきたのだと思います。

ただ、気持ちだけを大事にし過ぎると考えることを怠ったり、議論することの意義がわからなくなってしまう危険性もあることを忘れてはいけません。

demo

自分の気持ちだけを優先し乱用したのが日本のデモだと思います。話は聞きたくない、議論はしない、気持ちを示せ………もう謎すぎて理解不能です。

気持ちは気持ちで大事、理論は理論で大事。
この2つをごっちゃにしたり、どちらかだけに偏ってはいけないと思います。

まずその辺の根本から考えをシフトしないと日本が変わっていかないような気がしてなりません。

まとめ

欧米や欧州には日本と真逆の理論思考が強い国がたくさんあります。

日本が外国から学ぶべきものは、お洒落アイテムや見た目のことだけではないはずです。日本が正しい、アメリカが正しい、そんなどっちかだけが正しいなんて考え方はもう古すぎてます。昭和の話です。

早く新しい時代に早く突入しいただきたい。

「考える」のおすすめ書籍

考える人とおめでたい人はどちらが幸せか


著者はおめでたい人をこんな風に言っています。

(冒頭より一部抜粋)
何の疑問も抱かず、手の届く範囲の人生に満足し、意味もなく笑みを浮かべ、そこにいるだけで満足な人。ちょっとした冗談や、ビール、肘掛け椅子があれば十分に幸せ、いや、ただそこにいるだけで幸せそうな人。

”意味もなく笑みを浮かべ”ってとこで笑いました(笑)
考えるということから、法・宗教・政治・死、いろいろなテーマを分かりやすい文章で書いてあります。フランス人著者ですが内容は日本人にとっても興味深く、宗教観のズレも読んでいて面白い内容でした。