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老舗「盛岡納豆」のまるかん商店が倒産していた悲しい事実、地方メーカーの未来は。

 2015/07/25  

1921年(大正10年)創業の老舗・丸勘商店が、2013年に自己破産し、倒産していることを知りました。

現在東京で生活しており、知るのが遅れてしまいました。

倒産する企業が全国に数多くあること、頭では分かっていても、自分に馴染み深い会社だとショックなものですね。

丸勘商店は、納豆菌を使った近代的な納豆製造の草分け的存在として知られ、主力の「盛岡納豆」は、岩手県民なら誰でも知っている有名な納豆でした。

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庶民の納豆から、高くて古い納豆へ

庶民の味、盛岡納豆の特徴

当時、盛岡納豆は庶民の納豆として知られており、これを食べて育った県民は多かったはずです。少なくとも、現在アラサーの私の世代はそうだったと思います。

販売形態は、現在メジャーとなっている3パック1セットではなく、大きめのものが1パック。今や当たり前となった「たれ・からし」はついていません。

大豆は地元・岩手県産のものを使っており、味は「高級納豆」には及ばずとも、日常食としては十二分に高いレベルの納豆でした。

粘り・豆の柔らかさ共に文句のつけようがなく、クセや”えぐみ”の少ないあっさりめ、毎日食べ続けるのに適した良品だったと思います。

甘くてダシをきかせた「付属のタレ」がなくても美味しく食べられたのは、何より納豆自体が美味しかった証拠だと思います。

大手企業からの遅れ

丸勘商店は、タレ付きが当たり前となった後もスタイルを変えず、タレなし1パックの「盛岡納豆」を売り続けていました。

素晴らしいことだと思いますが、売れることとはまた別の問題です。大手企業の商品が大量に安く入ってくれば、みんな安い方へ流れていきます。10円、20円の違いでも死活問題なのです。

県民も100円前後の納豆にすっかり慣れ、かつて「庶民の納豆」だったはずのものが「美味しいけど高いからねぇ」と言われるようになってしまいました。

赤字続き…、それでも値段の引き下げを余儀なくされ、経営は圧迫されます。時代に合わせ、タレ付き3パックの「八幡平納豆」や「ブランド納豆」の製造、冷麺など他の事業も行っていたようですが、赤字は膨らみます。

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遂には主力であった納豆事業から撤退せざるを得なくなり、冷麺など他の事業で踏みとどまったものの、資金繰りが逼迫し自己破産となりました。

倒産した原因を調べた感じでは…
①取り引き先がスーパーや小売店ばかりで利益拡大が難しかったこと
②売上だけではなく、商品をブランド化するなどの利益確保が必要だったこと
③全ての行動が後手後てになってしまったこと

があげられそうです。

他の老舗は頑張って欲しいけど…

この件について調べていると、これまた豆腐で馴染み深い「平川食品」も倒産していました。

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まぁ、平川食品は悪いことしてましたが…

岩手のみんな、もっと食べようよ!と思ってしまいますが、どうなんでしょう?

田舎の人たちの「地産地消」の意識は意外と低いもので、一部の危機感のある人たちが呼びかけているに過ぎません。「地産地消」と書いたトラックが走っていたり、産直に旗を立てて呼びかけたりしているだけです。

確かに、同じ値段なら地元の新鮮なものを買いますが、そうでなければ安い方を選んでいます。

どこの人でも同じだと思いますが、みんな安くて新しいものが好きなのです。

都会の人たちは田舎の新鮮な食材を高く評価し、高い値段でも買ってくれる人は一定数いたりするんですけど。人口も多いですからね。

そうなると結局、企業に任せるしかないんですよね。

地方企業は自らの商品をブランド化して上手く表現し、発信していかなければ生き残ることは難しくなっています。柔軟に変化しなければ、古き良きものも飲み込まれてしまうでしょう。

頑張って下さい。としか言えませんが、本当にそう思っています。

この納豆の会社は頑張ってほしいですね。
青森だけど。

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