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犬がうれう「憂う」と「悲しむ」の違いを音楽で捉える/糸井重里さんの犬も”うれう”んですって。

 2015/09/11  

たまには言葉の意味を考えるのも悪くないな、と思う糸井重里さんの記事を見つけました。

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糸井さん家の犬チャン「犬も”うれい”というものが出てくるのだそうです」

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(出典:ほぼ日刊糸井新聞:『気まぐれカメラ』より)

これは”ブイヨン”(犬)の言葉というよりも、糸井重里さんの言葉なわけですが、犬も”うれう”そうなのです。

犬が寝そべった時にと鼻から空気を出す『フン~っ』ってやつが犬のため息なのかはわかりませんが、尻尾をふって喜んでいる様子と比較すると、あながち間違えていない気もします。

その犬の「憂う」って、何だか人間ほど悲しそうじゃない感じがしませんか?

ブイヨン:「うれう」と「うれしい」は似ているような気がします

”憂う”って言葉には悲しいイメージが強いですが、なにか悲しさ以外の意味合いを持っているような気がしますよね。それって一体何なのか、ってふと思うんです。

「憂う」と「悲しむ」は違う

言葉の機微というやつで、だいたいの人は”憂う”と”悲しむ”の違いをなんとなく理解していると思います。でも、言葉で言い表そうとすると、非常に困難です。

例えば【憂う】を辞書で調べると大概こんなことが書かれています。

1、 自分の思うようにならないで、つらい。苦しい。
2、ある状態をいとわしく、不愉快に思うさま。わずらわしい。気が進まない。
3、つれない。冷たい。
4、悩ましい。せつない。心苦しい。

全部合っていて、全部違うような言葉がずらりと並べられています。

言葉に出来ない機微を表現するために”憂う”という言葉があるのでしょうが、こういう曖昧さを持つ言葉は、絶妙さ表現することもできるし、また受け取り手に”勘違い”を起こさせてしまうこともあると思います。

だからたまには言葉の持つ意味を、いつもより少し突っ込んで解釈してみようとすることも大切なんじゃないでしょうか。自分の世界も広がるはずです。

ピアニスト「リスト」の表現から言葉のイメージを広げる

「悲しみ」「軽やかさ」「憂い」の3つを曲で表現しているのが、ピアニストで作曲家の”フランツ・リスト”です。

いずれも『3つの演奏会用練習曲』のという3部構成の曲名になっていて、「憂い」が軽かったり、「軽やかさ」が重かったりという不思議なギャップが聴いて取れ、そこに言葉の機微が詰まっているような気がします。

ぜひ聴き比べてみてください。

3『憂い』変イ長調

「憂い」という悲しいタイトルにも関わらず、軽くて、少し明るい感じの印象を受けます。そこにリストが表現する「憂い」絶妙さがあります。

ちょっと待って、変イ長調ってなに?

『長調・短調』はギターで言うメジャー・マイナー。
『嬰(エイ)・変』は♯・♭。
『イロハニホヘト』は”ラシドレミファソ”。

つまり、『変イ長調』は「ラ♭」を主音としたメジャーの音階と言うことです。(「ラ♭」から弾き始めて”ドレミファソラシド”に聞こえるように組み合わせていると言うこと)
分かりませんか?ちょっと「NEVERまとめ」にでも行って勉強してきて下さい。

変イ長調の有名なポピュラー音楽は、アナ雪「Let it go」、アンパンマンのマーチ、森山直太朗「さくら」、ゆず「翔」など、プラス方向への気持ちを表現すると共に、切ないものが見え隠れする曲が多いです。

リストがあえて「憂い」を変イ長調で作ったこと、どのように感じるるでしょうか。
https://youtu.be/e0Da2iepL38

2『軽やかさ』ヘ長調

軽さとは逆に、少し暗さを感じます。

”ヘ長調”のポピュラー音楽⇒あみん「待つわ」、宇多田ヒカル「Automatic」、きゃりーぱみゅぱみゅ「にんじゃりばんばん」、吉幾三の「俺ら東京さ行ぐだ」

1『悲しみ』変ニ長調

優しさを強く感じます。

”変ニ長調”のポピュラー音楽⇒Mr.Children「しるし」、シャ乱Q「シングルベッド」、藤井フミヤ「TRUE LOVE」、乃木坂46「何度目の青空か?」

まとめ

リストがなぜ「憂い」と「悲しみ」に明るい調を使い、なぜ「軽やかさ」に暗めの調を選んだのか。曲を聞いて感じるものがあったら、それだけで十分なのだと思います。

この白熊だって…
white-bear
(出典:http://ameblo.jp/ghanada/)

実は憂いているのかもしれません。


谷川俊太郎さん訳のイギリスのおはなし。

絵本は物悲しいから素晴らしいと思う。
悲しみのない絵本は魅力が半減すると私は思います。